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2006年2月 8日 (水)

明智小五郎からシャーロック・ホームズへ

 明智小五郎(生没年不詳)がシャーロック・ホームズ(1854ー?)に宛てて書いたと思われる手紙を発見しましたので、ご報告します。

出典はちゃんとしたものです。ペーパーバックで240頁の本で、Amazon.ukで入手できます。
Letters to Sherlock Holmes, Richard Lancelyn (Editor), Penguin Books Ltd. 1985
の146頁に出ています。

                          Bunkyo-ku,Tokyo, Japan

My Dear Mr Holmes,

I'm a private detective and I have cleared up many mysterious affairs, but the affair which I investigate now is so difficult. It's out of my hand. So I have a favour to ask of you. I hear you are one of the best detectives in the world. Would you mind coming to Japan to help me?
  Thank you in anticipation.

  Yours truly,
              Kogoro Akechi

 [翻訳]
                                  東京都文京区
親愛なるシャーロック・ホームズ様

私は私立探偵であり、数多くの奇怪な事件を解決してまいりました。しかし現在手掛けている事件は困難を極めております。私の手には負えません。そこでお願いがあります。あなたは世界一の探偵であるとうかがっております。日本に来て私を助けていただけませんか?
前もって御礼申し上げます。

敬具
     明智小五郎

 手紙に年月日が書いてないのが残念ですね。私立探偵明智小五郎がはじめて登場したのは、1925年の「D坂の殺人事件」です。「私はすでに数多くの奇怪な事件を解決しました」というのだから、この手紙を書いたのはそれから数年たってからでしょう。
 ホームズの活躍した事件として記録に残っているのは、 His Last Bowが最後でした。これは1914年8月2日に起きた事件であり、1854年生まれのホームズはこのとき60歳になっていた。ちなみに、翌8月3日にイギリスはドイツに宣戦布告しています。
 1925年以降になると、ホームズはもう70歳を越えているわけで、リウマチに悩んでいるという噂もあり、明智探偵の要請に応えることはむつかしかったかも知れない。
 しかし、あの明智小五郎にも手に負えない事件とは、何だったのだろう。あるいはかの怪人二十面相が絡んだ事件だったかも知れないですね。
 しかし、神出鬼没のホームズのことだから、あるいはお忍びで来日したかも知れない。「怪人二十面相対ホームズ」の冒険の記録がどこかに残っていないだろうか?
 手紙の差出人住所は東京都文京区となっていますが、これは団子坂何番地まで書いてあったのを、編者が削除してしまったものと思われます。ほかの手紙も差出人に迷惑がかからないように、番地などは削除してあります。
 明智探偵の助手であった小林少年ご本人か、その縁者などがまだご健在ではないでしょうか。何か資料があったら是非提供していただきたいものです。

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前回に引き続いて「黄金仮面」のことです。この作品では明智小五郎が戦う相手はあの世 [続きを読む]

受信: 2006年2月 8日 (水) 23時37分

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