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2006年8月28日 (月)

2009年日中核戦争(4)

 このショーダウンShowdownは、日本の事情についてはいくらかトンチンカンなことも書いている。しかし米国の事情について記述に間違いがあると信ずる理由はない。著者二人のうち、ジェド・バビン氏はブッシュ(父)政権の国防副次官、エドワード・ティンパレイク氏はレーガン政権の国防総省動員計画部長だった(SAPIOによる)。
 著者たちが「民主党政権になれば米国は日中武力紛争に介入しない」と考えていることに注目すべきである。実際、クリントン政権の駐日大使モンデール氏は「尖閣諸島が第三国の軍事攻撃を受けても米国は日本のためにその防衛にあたる責務はない」と発言している。
 本書のシナリオでは、尖閣諸島どころか靖国神社にミサイルが撃ち込まれても、アメリカの大統領はまだ「国連の調停云々」などと言っている。自国領だと思っている沖縄を攻撃され、米兵に死傷者が出てはじめて反撃に出る――という想定は、アメリカの読者には自然なのである。
 98頁が第5章「日中戦争」の最終頁である。B-2爆撃機上の米兵二人の会話で話が進む。グアム島の基地は破壊されたのでインド洋のディエゴ・ガルシア島に移るところである。
 日本は降伏して尖閣諸島を中国に譲り(さらに、ここには書いてないが、二度と靖国神社に参拝しないことを約束させられたのだろう)、米国大統領は辞任して後任の大統領のもとで米中間にも一応の停戦が成立している。在日米軍は撤退し、太平洋の覇権は中国が抑えることになる。
 米兵たちはディエゴ・ガルシア島の新しい基地では「まともなバーがないし、インターネットの接続もひどい」などとこぼしている。大阪に落ちた核爆弾のことなど、しょせん他人事なのである。
「しかし、今度はジャップも怒っているだろうな」
「そりゃ、怒ってるだろう。そのうちに奴らも自前の核を持つだろう」
「ミサイルの照準をどちらに向けるだろう?」
「もちろん、両方さ。中国とアメリカの両方に向けるだろう」
(続く

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コメント

 現在、日米関係に関して大学のレポートを書いているところなのですが、その中で疑問が生じてきました。モンデール氏の発言に関して質問させて下さい。

 当時、頻繁に抗議をしたとされる石原慎太郎現都知事のHPでは

「その渦中にワシントン・ポストの記者が当時のモンデール駐日大使に、尖閣の島で将来もっと激しい紛争が起こった際に 日米安保は発動するのかと質したら、モンデールは言下にNOと答えた。」
石原慎太郎エッセイ「日本よ」より抜粋http://www.sensenfukoku.net/mailmagazine/no8.html

としています。貴blogでも紹介されている内容とほぼ同じであることは間違いないのですが、具体的に何とモンデール氏が仰ったのかについてご存知ないでしょうか?ご存知であればご教授お願いします。よろしくお願いします。

投稿: まろぽん | 2007年5月18日 (金) 11時17分

具体的にどう言ったかまでは知りませんね。レポートをお書きになるなら、ご自分で調べてください。インターネットだけではなく活字メディアにもあたる必要があるでしょう。

投稿: 三十郎 | 2007年5月19日 (土) 17時15分

 実際に言われたものであることは確かなようですが、実際の発言を知らずして書くのは姿勢として如何なものかとも思います。しかし、ご趣味でやっておられる事に対して非難がましいことを言うぼくが大人げないですね。
 
 たいへん失礼しました。

投稿: まろぽん | 2007年5月21日 (月) 11時45分

ご趣味でやっておられることに非難がましく云々? 非難のつもりだったのか、無礼者め! 何で私がモンデール発言の出典を確認せねばならんのだ。私は少なくともShowdownの原典に当たって日本一早く紹介したのだ。貴様のようなインターネットにつまらん書き込みをするだけのふぬけウイロウ野郎とは違うのだ。

投稿: 三十郎 | 2007年5月22日 (火) 11時03分

 悪意や他意、批判する意図などがあったわけでは決して無いのですが、読み返してみたら確かにそう読めますね。失言です。申し訳ない。

 前回のコメントの「たいへん失礼しました」のみ受け取ってください、

投稿: まろぽん | 2007年5月23日 (水) 18時37分

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