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2006年9月 8日 (金)

シャーロック・ホームズ、チベットへ行く(2)

水野雅士氏による訳者あとがき
 故ジョン・H・ワトスン氏の遺稿のなかでも、もっとも貴重なものの一つは、大空白時代といわれるシャーロック・ホームズ氏の三年間の失踪期間における彼の行状の記録でしょう。ところがこのたび、そのうちの約二年間を占めるチベット旅行の体験談をホームズ氏自身の口から直接聞き取ったワトスン氏の記録が手に入るという、ほとんど信じられないような幸運が訳者の上に舞い降りてきたのであります。ただし、事情あって、その翻訳には現行の提供者を匿名とする条件がついていたため、ここで入手の経緯を公開できないのが残念であり、そしてそのことにより原稿の真贋に関する信憑性が貶められるのはやむを得ませんが、むしろここは、この貴重な原稿が提供された幸運を素直に喜び、信じていただける方々にだけ信じていただくよりほかはないと割りきって、これを一日も早くみなさまにご紹介することが訳者としての義務であると心得て翻訳に取り組んだのであります。いま翻訳を終えてほっとするとともに、二十一世紀になってやっと明らかになった十九世紀末の謎を、欧米に先駆けてみなさまにお届けできることを心からうれしく思います。

 2004年青弓社から刊行された翻訳には、次のような著作権表示がある。

SHERLOCK HOLMES IN TIBET
By John H. Watson
Copyright (c) John H. Watson, 1925
Japanese translation rights arranged with
A.C. Doyle Agency Inc., London

 ワトソンの未発表原稿は私も翻訳したことがあるが(トスカ枢機卿の死)、これは断片で数頁しかなかった。
 シャーロキアンとして長い経歴を持つ水野氏は、翻訳では246頁になる完全な原稿を入手されたのである。まったく「ほとんど信じられないような幸運」である。うらやましい。
『空き家の冒険』でワトソンの前に現れたホームズは何を語ったか? 

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