« 至近距離で見た有名人(3) ドクちゃん | トップページ | 賀正 »

2006年12月30日 (土)

『お言葉ですが…』再開

『お言葉ですが…』が再開されます。今度は草思社のWeb草思に載る。掲載開始は来年1月末ごろの予定。
 きのう高島俊男先生からお手紙をいただいたのだ。『お言葉ですが…』を再開して欲しいという読者がたくさんいて、その一人一人に手紙を出されたらしい。手書きをコピーしたものである。

1. 先生が原稿を書いて、編集プロ「アイランズ」の赤岩さんがコンピュータ入力したものをWeb草思に横書きで載せる。ない字は伏字。
2. 別に縦書き印刷版(伏字を手書きで埋める)を作り、希望する人にはこれを郵送する。1回200円。10回ごとに赤岩さんに送る。
101-0051 東京都千代田区神田神保町1-18 三光ビル3階 アイランズ赤岩「お言葉」 Tel 03-5283-3373  Fax 3376

 先生は2について「料金を徴収するというのが気がひける。もっとよい方法があったらご教示ください」とおっしゃる。
 お手紙には私の名前と「お持ちのパソコンで見て下さい。ご意見おきかせ下さい。」が先生のペンで書き添えてあった。

 私は『お言葉ですが…第11巻』を読んで連合出版にメールで感想を送ったのである。全11巻の通巻索引を作った八尾さんから返事をいただいた。すぐに増刷になったという。広告もしないのに売れるのだ。いいものは匂いでかぎつける読者がいるのだ。八尾さんも「みなさんのおかげです」とおっしゃっている。(連合出版のサイトには11巻の正誤表あり。)

 文藝春秋の新年号の巻頭随筆に高島先生の『「にくい」から「づらい」へ』が載ったのだが、一読してちょっと変だなと思った。いつもの先生ではない。調子が違う。はっきり言うと何かが足りない。しかし考えてみるとこれは巻頭随筆なのだ。ほかの執筆者は政治家の加藤紘一氏、全日空社長の大橋洋治氏、歌舞伎俳優の中村吉右衛門氏などである。ここは有名人が顔を見せる場所で、文章なんか下手でもよろしいのだ。高島先生にいつもの調子で快刀乱麻を断ってもらっては迷惑なのだ。
 先生の本領はやはり「本が好き、悪口言うのはもっと好き」というところにあるのでしょうね。『お言葉ですが…第11巻』では「日本の敬語論」の冒頭で珍しく人をほめている。以下引用。

 眼が痛いので人に本を読んでもらってテープで聞いている。
 最近聞いてもっとも痛快だったのは、滝浦真人『日本の敬語論』(2005大修館)であった。敬語研究史である。著者は1962年生まれの若い人。
 テープを聞きながら小生何度も「いいぞ、若武者!」と心中声を発し、時々は録音機をとめて「若くて、頭がよくて、元気のいいやつは気持がいいなあ」とひとしきり嘆息して、またテープをまわした。

「いいぞ、若武者!」だって。ほめるときはこういうふうにほめなくっちゃ。いいなあ。と思ってページをめくると、山田孝雄、金田一京助などを散々にやっつけて、「アハハハ、愉快愉快。」といつもの調子に戻っている。
 悪口を言うだけなら誰にでもできる。下品にならないのがむつかしいのだ。下心がなくて文章がいいから読んで気持がいいのだ。
 Web草思では12月に鳥居民氏の新連載「書冊の山より」が始まった。第1回は清沢洌『暗黒日記』を取り上げている。ほかの連載も充実している。ここに1月から高島先生が加わるのだ。楽しみだなあ。
 

|

« 至近距離で見た有名人(3) ドクちゃん | トップページ | 賀正 »

コメント

 これは楽しみですね。出版社のサイトを訪ねる習慣はないのですが、これは覚えておかねば。
 しかし、古くからの読者にはインターネットと縁のない方もおられるので、やや残念な感じもします。

投稿: 深沢明人 | 2006年12月30日 (土) 17時26分

インターネットを利用できない読者のために、印刷版をアイランズの赤岩さんが作られるようです。先生は「(自分には)コンピューターに関する無理解があるかも知れません云々」とおっしゃっています。しかし、連合出版の八尾さんといい、赤岩さんといい、助っ人がつぎつぎに現れるのは人徳なんでしょうね。

投稿: 三十郎 | 2006年12月30日 (土) 20時04分

大変よい情報をありがとう。楽しみです。

投稿: なりわい勝治 | 2007年1月 7日 (日) 21時25分

トラックバックさせていただきました。
貴重な情報ありがとうございます。

投稿: あび卯月 | 2007年1月26日 (金) 00時36分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21109/4728746

この記事へのトラックバック一覧です: 『お言葉ですが…』再開:

» 『お言葉ですが…』復活情報 [トラッシュボックス]
 昨年夏に『週刊文春』の連載が終わった、高島俊男の名コラム「お言葉ですが・・・」が、草思社の「Web草思」で復活するらしい。さらにその印刷物の刊行も予定されているらしい。  詳細は三十郎さんの「翻訳blog」の「『お言葉ですが…』再開」を参照。  出版社のサイトを訪れる習慣はないのだが、これは楽しみだ。  しかし、あの連載には高齢のファンも多く、インターネットと縁のない方も多いだろうから、... [続きを読む]

受信: 2007年1月 1日 (月) 18時03分

» 『お言葉ですが・・・』再開続報 [あび卯月☆ぶろぐ]
続報、遅くなって申し訳ありませんでした。 『お言葉ですが・・・』は今度は草思社のWeb草思に今月末ごろ掲載開始予定だそうです。 Web草思 http://web.soshisha.com/ その他詳細は植村昌夫さんのブログに記されていますのでそちらをどうぞ。 http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_3c6a.html... [続きを読む]

受信: 2007年1月26日 (金) 00時37分

« 至近距離で見た有名人(3) ドクちゃん | トップページ | 賀正 »