ホームズの木刀術(11)
もう一つ、これは米海軍のシングルスティックの稽古風景。
海軍のシングルスティックは、どうやら木刀をカチカチと打ち合わせるだけらしい。剣道やフェンシングとは違って勝負はつけないようだ。
シャーロック・ホームズは、パブリックスクールへ行かなかったとすると、この海軍式のシングルスティックをどこかで覚えたのだろう。
米英ともに、左手を(上の写真は裏焼きらしく左右逆だが)背中の後ろに回しているのはどういうわけだろう。
そもそも我々日本人から見ると、もう少し剣を長くして両手で持てばいいのにと歯がゆくなる。しかし、それぞれ民族的な癖があって、日本人の剣の使い方が特殊なのだろう。中国の青竜刀はずいぶん重いはずだが、やはり片手使いだ。
スターウォーズの「ライトセーバー」は両手で持つのだった。
しかし、あのチャンバラは黒澤映画の真似だろうが、全くさまになっていなかったね。
ジョージ・ルーカスは三船敏郎にダース・ベイダー役で出演を依頼して断られたのだという。ダース・ベイダーが例のお面を脱いで、三船の顔が出て来たら凄かったのに。三船敏郎なら、もちろん本物の剣戟を見せてくれただろう。
ちなみに、ヨーダには宮沢喜一氏を起用する方針だったという。
スターウォーズのチャンバラがおかしいのは
(1)まず刀の持ち方。
両手で持つなら、もっと重そうにしなくちゃ。軽ければ片手で振り回せばいいのだ。左右の手の間隔がくっつきすぎているし、むやみにきつく握っている。「手のうち」なんて言ってもアメリカ人には分からないだろうな。
(2)ライトセーバーを持った同士が互いにすり寄って刀と刀を打ち合わせるのも変だ。
西洋剣術ではああいうふうにやるのだろう。フェンシングのサーブルでも、相手の攻撃をまず剣で払ってこちらに攻撃権が移り、それから斬るなり突くなりする。
剣道では抜き胴などという技がある。中西門下で千葉周作の先輩だった高柳又四郎は、誰と試合しても自分の竹刀に相手の竹刀を触らせずに勝ち「音無し剣法」といわれた。
椿三十郎もそうだった。最後の仲代との例のシーンは凄かったし、十数人を一度に斬ってしまったときでも、三船の刀は一度も敵の刀に触れていない。反撃する暇を与えず、二太刀ずつ浴びせて全員を殺してしまった。
エーと、何の話だったか。ずいぶん話が逸れた。
ホームズのsinglestickが「棒術」ではなく、「木刀術」だということだった。それははじめから分かっていたが、昔のイギリスの木刀がどんなものか、どう使ったかは知らなかった。調べてみるものですね。
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コメント
はじめまして、鳶と言います。
いつも非常に楽しく拝見させていただいています。
三船敏郎氏の殺陣は神道流の影響
(刃と刃を打ち合わせないのは特にこれのせいか!?)
と本人の渋さで凄い好きです。
僕はこの辺からチャンバラ好きに入ったんですが、
最近の時代劇を見ると
日本的な殺陣で迫力を出すのは難しいようなので
スターウォーズのはもう、仕方ないですね…
投稿: 鳶 | 2007年6月20日 (水) 12時55分
ほんとですね。三船敏郎みたいな人はもう出ないだろう。
投稿: 三十郎 | 2007年6月20日 (水) 19時43分