ホームズの木刀術(6)
ドイツ第二帝国(1871-1919)ではサーベルによる決闘が行われていた。
フランスではどうか。これは調べてない。ウィキペディアの記事を引用します。
フランスでは20世紀はじめまで、決闘はごく普通に行われ、その結果が新聞に掲載された。もちろん決闘は非合法化されていたが、あまりに決闘の数が多く、この時代までは実際には取り締まられていなかった。第一次世界大戦後、決闘は古臭いと思われるようになり、新聞記事になることも少なくなった。しかし、散発的に決闘は行われていた。最終的に第二次世界大戦後、決闘はほとんど行われなくなった。しかし、散発的な決闘は現代でも行われることがある。
本当だろうか? 本当でしょうね。ウソだと考える理由はない。自分でフランス語の文献を調べる余裕はありません。
こういう決闘には、サーベルではなくレイピアが使われたはずである(もちろん拳銃を使うこともあった)。レイピアというのは
三銃士やダルタニアンが使ったような突く剣である。このレイピアの稽古用の剣がフェンシングのエペであり、その軽量版がフルーレである。
シャーロック・ホームズは、グロリア・スコットの事件で
Bar fencing and boxing I had few athletic tastes,……
僕はフェンシングとボクシングを除いて運動の趣味はほとんどなかった……
と言っているが、フェンシングというのはエペのことでしょうね。ホームズはパブリックスクールに行かなかったらしいからラグビーなどのチームスポーツは知らなかったが、親戚にフランス人がいたからフェンシングの心得があった。
フェンシングにはエペとフルーレのほかにもう1種目「サーブル」がある。しかしこれは実戦用のサーベルとはかなり違う。突くだけでなく切ることもできるが、ごく軽いものだ。柄の部分を見ても分かる。
サーベルの実戦とサーブルの試合は、テニスとピンポンくらい違うでしょう。
フェンシングとは別にシングルスティックがあって、これがbacksword片刃の剣の練習用ということになっていた。片刃の剣にはサーベルのほかに、cutlassカトラスがあった。(続く)
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