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2009年2月17日 (火)

菜食主義のレストラン(3)

 1888年10月から1991年6月の英国滞在中、菜食主義者との交際はガンジーの生活に大きなウェイトを占めていた。特に『菜食主義のためにA Plea for Vegetarianism』の著者ヘンリー・ソールト(1851-1939)からはヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817-62)の著作を紹介され大きな影響を受けた。
 ガンジーは21歳でイギリスを去ったが、1931年、61歳になってロンドンを訪れ、ヘンリー・ソールトと再会した。

 1930年1月1日、ガンジーの指導する国民会議派はインド独立の旗を公然と掲げ、完全独立の闘争を開始した。同年3月12日、塩専売法に反対する「塩の行進」に始まった市民的不服従運動は大きな反響を呼んだ。同年10月のロンドン円卓会議にガンジーと会議派は参加を拒否したが、インドに新たに連邦政府を作り、地方と中央でインド人に一定の責任のある自治政府の結成を許すことが合意された。
 翌1931年9月7日から12月1日までロンドンで開かれた第二次円卓会議には、ガンジーが国民会議派を代表して参加した。

 ガンディーの訪英は大きな波紋を呼び、彼はこれを最大限に活用した。彼はオックスフォード大学やランカシアの木綿工場を訪れ、チャーリー・チャップリンやジョージ・バーナード・ショーに面会し、世界各国のジャーナリストのインタビューを受けた。そのような機会に彼がしばしば強調したのは、『インドの自治』で初めて説いた単純でロマンティックな理想だった。歴史を通じて、西洋は暴力と帝国主義に支配されてきたが、これに対して東洋では愛と霊性、アヒンサーとサティヤーグラハが支配し、彼自身は東洋から西洋への伝道師であるというのだった。
(『ガンディーと使徒たち』p.202)

Charliechaplinandgandhi

  ガンジーは、1931年11月20日にロンドン菜食主義者協会の会合に出席して「菜食主義の道徳的基礎」について演説した。
「……私の右にヘンリー・ソールト氏が坐っておられることを特に名誉と感ずるのであります。ソールト氏の著作『菜食主義のために』を読んで、私は先祖から受け継いだ習慣や母親に対する誓いを別にしても、菜食主義が正しいということを悟ったのであります。我々の同胞である動物を食べないことが菜食主義者の道徳的義務であると、教えられたのであります。……」
演説全文は http://www.ivu.org/news/evu/other/gandhi2.html
 
Gandhi1931  
 ガンディーの右のテーブルについている男がヘンリー・ソールトである。40年ぶりの再会であった。

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