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2009年12月23日 (水)

リングサイド(2)

(1)キャッチ・アズ・キャッチ・キャンは「何でもあり」の意味だった。
→catch-as-catch-canをその意味で使った例文を出せ。

(2)サブミッションありだった。
→サブミッションで決着がついた試合が、いつ、どこで、誰と誰の間で行われたか、記録を出せ。

(3)柔術を取り入れていた。
→何という名の柔術家がいつ、どこで、誰と戦ったか、記録を出せ。

 国際レスリング連盟FILAのホームページでFREESTYLE WRESTLINGを見てみよう。
http://www.fila-wrestling.com/index.php?option=com_content&task=view&id=33&Itemid=75&lang=en
    
 フリースタイル・レスリングでは、脚に対するホールドが常に許される。
 フリースタイル・レスリングは英国と米国でキャッチ・アズ・キャッチ・キャンという名前で発達し、19世紀に縁日やお祭りで人気のある呼び物になった。このレスリングの目的は相手の肩を地面に付けることであり、ほとんどあらゆるホールドが許されていた。米国においてレスリングはきわめて人気のあるスポーツだったので、ジョージ・ワシントン、ザカリー・テイラー、ユリシーズ・グラント、アンドルー・ジョンソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーンなどの大統領もレスリングをしていた。

 キャッチ・アズ・キャッチ・キャン=フリースタイルだと分かるはずだ。
 アメリカでは、19世紀の終わりから、柔術を取り入れたサブミッションありの独自の「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン」が、がぜん勢いづいてきた?
 しかし、山下義韶がセオドア・ルーズベルトの前で柔術という不思議な技を披露してアメリカ人を驚嘆させたのではなかったか?

Trjuijitsu_2

  これをたとえばニューヨーク・タイムズ紙がどう報じたかは、私が「アメリカにおける山下義韶(2)」で紹介している。
http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-3ca6.html
 
 あるいはニューヨーク・タイムズのような一流メディアは把握していなかったけれども、19世紀の終わりごろから日本人移民で柔術を使う者がいて、アメリカのレスラーと戦い、プロレスの形成に影響を与えた? それなら、具体的な記録を出せ。漠然と「柔術を融合させた」は駄目だ。
 本書の原題はRINGSIDE――A History of Professional Wrestling in Americaだ。「歴史」のつもりなら歴史記述の作法があるだろう。

 一次史料を使ってプロレスの歴史を描いたのは、たとえば私が「アングルの王者」http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/3-986f.html
 で引用したSvinth氏である。
 彼は20世紀初めのアメリカの新聞からプロレス記事を取り出してみせた。19世紀後半の新聞なら同じように調べられるはずだ。

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