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2009年12月24日 (木)

リングサイド(3)

『リングサイド』は歴史の本になり損ねている。
 素材は面白いのだ。たとえば、19世紀の終わりごろ、ソラキチ・マツダという日本人レスラーがいたという話が出てくる。

(グレコローマンのチャンピオンだったマルドゥーンは)1884年には、グレコローマン・スタイルと相撲スタイルの両方で、同じ日の夜にショウキチ・ハマダ、ソラキチ・マツダの両名と対戦したいむねの挑戦状を出している。1889年、パンチも頭突きも許されるノールールでソラキチと対戦したときには、興奮した観客が両者に殺到し、試合終了となった。
 最終的にマルドゥーンはソラキチと親しくなり、いくつかの試合で、ソラキチのセコンドをつとめた。極端な差別主義者だったリチャード・フォックスでさえ、個人的見解はさておき(彼はつねにソラキチを"ジャップ"と呼んでいた)、ソラキチの技量には感服し、ソラキチを《ポリス・ガゼット》のミックスド・スタイルの王者に選定した。……

 こんな漠然とした記述では困る。「いつ、どこで、誰が、何を、どうした」のか?1880年代ならば新聞記事がある。ソラキチ・マツダはどういう試合をしたか?
 ショウキチ・ハマダというレスラーもいたのか。浜田庄吉なら『笹まくら』だ。丸谷才一とプロレス!

 現代のアメリカのプロレスは、ビンス・マクマホンというプロモーターが牛耳っているのだそうだ。アメリカの低級文化は本当に凄まじく低級だ。プロレスの味方なんか出てきそうもない。

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