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2010年2月23日 (火)

インド独立裏面史(2)

Mountbatten

 ヴィクトリア女王の曾孫で最後のインド総督になったルイス・マウントバッテン伯爵(1900-1979)はどういう人物だったか。
 彼はもともとバッテンベルグというドイツ人だった。第一次大戦で英独が戦ったので、マウントバッテンに改姓したのだ。石橋がブリジストーンになったようなものだ。英国の王室もハノーヴァー王家だったのがウィンザー王家と改称した。
 越智道雄氏によれば

 マウントバッテンは、ヴィクトリア女王の曾孫、エリザベス二世の夫フィリップの叔父にして、皇太子チャールズの傳役(もりやく)を務めた。大戦中は勇猛果敢な海軍指揮官だったが、作戦遂行にミスが多く、アジア戦線でやっと修練の成果を上げ始めた。最後のインド総督(副王の称号を持つ)、国防参謀長などを歴任、最後は1789年夏、アイルランド共和国軍(IRA)暫定派の爆弾テロで倒れた。(p.28)

  マウントバッテンはチャールズ皇太子が道楽者的側面を見せると、「ウィンザー公の轍を踏むな」と厳しく諭した。そのくせ、チャールズに「野生の燕麦を蒔くこと(若気の放蕩)」を勧め、メディアその他にかぎつけられないよう手配りまでしてのけた。
 マウントバッテン自身が流した浮名は数知れない。両刀遣いで、夫人エドウィーナも夫の了承のもとに不倫を敢行した。夫のインド総督時代、夫人は対抗的に夫妻の親友で後のインド首相ネルーと関係を持った。マウントバッテンはインドをヒンズー圏とイスラム教のパキスタンに分離する大仕事を手掛けたが、その時点でこの情事が暴露されていれば、分離どころか印パ戦争の引き金にもなりかねなかった。インド独立承認の儀式の写真を見ると(→インド独立裏面史(1))、総督夫妻の玉座から数段下で、マウントバッテンとネルーが政権返還の文書を読み上げ、総督妃の座席の前では妃殿下のティアラをつけ、盛装したエドウィーナが起立して二人の男の後ろ姿を見守っている。つまり、こういうことだ。この返還式典の前に、マウントバッテンは妻をネルーから「返還」されていたことになる。(p.29)

 どうも偉いものですね。ネルーとの関係は有名だったらしい。

Nehru_edwina_mountbatten_070411

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