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2010年3月 1日 (月)

インド独立裏面史(7)

 20世紀になっても、インド人は土人だった。
 ガンジーの非暴力による抵抗運動が功を奏したのは相手が文明的な英国だったからで、ドイツや日本のような野蛮な帝国主義が相手では通用しなかっただろう――という意見がある。これは正しいだろうか?
 英国と日本は1919年(大正8年)に植民地で事件が起きている。
 1919年3月1日、朝鮮で三一暴動が起こった。
 1919年4月13日にはインドのアムリッツァル市で虐殺があった。

 ガンジーは第一次大戦を戦う英国に協力し、インド人志願兵の募兵まで行った。戦後の自治拡大を期待していたからだ。ところがインド総督府は1919年3月、ローラット法を成立させ自治(独立ではない)を求める運動の取締を強化した。ガンジーは4月6日に24時間のハルタール(ゼネスト)を提案した。インド人の一部は暴徒化した。暴動のもっとも激しかったパンジャーブ州アムリッツァル市では、英国人女教師が暴徒に襲われた。レジナルド・ダイヤー准将が駆けつけ、集会の禁止を命令した。

 四月十三日、約五千人の市民が禁止令を無視して、周囲を建物に囲まれた(アムリッツァル市の)ジャリヤーンワーラー・バーグの公園で集会を開いた。ダイヤー准将は公園の入口を軍隊で封鎖し、発砲を命じた。閉じこめられ武器を持たぬ群衆は恐怖に駆られて逃げまどった。十分のうちに、少なくとも四百人が殺され、千二百人が負傷した。翌日、ダイヤー准将は、英国人女教師が襲われた現場ではインド人は償いとして「四つん這いに這って歩け」という命令を下した。さらに彼は、インド人が英国人に対して十分な敬意を示さないときは(たとえば牛車に乗っておれば直ちに降りて敬礼しなければならない)、公開笞打ち刑に処すと宣告した。
(p.191)

 どちらが暴虐だったか? 日本人にはここまではできなかったはずだ。「日鮮同祖論」も迷惑だったには違いないが……
 しかし、インド人の一部は白人(あるいはアーリア人)であるという考え方は19世紀からあったのだ。インドでも一種の「同祖論」があったようだ。(続く)

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コメント

はじめまして。

いつもブログをよく読ませていただいてます。

インド独立の背景には
これらのできごとが・・。

教科書にはあまり出てこない歴史、
勉強になりました。

ありがとうございます。


それと、キャッチレスリングの話ですが、
YOUTUBEで調べたところ、、、

このブログの記事通りだと感じる動画がありました。
(まだまだあると思いますが)


 YOUTUBE動画

 ・Catch-As-Catch-Can (1903)
   ttp://www.youtube.com/watch?v=bIGCTyUchaY&feature=related
 
 ・Ringkampfer (1895)
   ttp://www.youtube.com/watch?v=ehdxytFM2I0&feature=related

 ・Old School Wrestling: YMCA footage
   ttp://www.youtube.com/watch?v=m29kosKl6VE&NR=1


まさにフリースタイルレスリングですね。
現在と違っているのは、回転したりする動きの頻度でしょうか。

回転体のフリースタイルといえますね。

もしこの時代に、本当にサブミッションがあったのなら
バックをとったら、フェイスロックをねらったり腕を狙ったり、
いろいろとあるはずですが、そんな動きは皆無です。

ネルソンとか、首や腕をつかんだりとかはありますが、
それらはすべてフォールにもっていくためのものであり
関節を極めるような動きではありません。

Gスピリッツ(だったな?)に、ハンマーロックが当時からあったとか
いう記事がありましたが、それはネルソンなどと同じか、ちょっとした
動き封じみたいなもんでしょう。

この映像でもそんなの全く狙っているようには見えません。

それに、ハンマーロックが本当にサブミッションとして極めるために
用いられていたのなら、当然他にもサブミッションがたくさんあって
使われていたはずです。

でもそんな動きは全く無い。
映像でも資料でも。

やはり・・・サブミッションの柔術起源説は
正しいと私も思いますね^^

プロレスラー、特に故カール・ゴッチはグレイシー柔術を
異常なくらいに嫌い、「二匹の豚が水溜りで体を冷やしているようなもの」
と例えているくらいでした。

しかし、今になって思うんです。

なぜプロレスラーがああまで柔術を嫌うのか?
また、負けまくっているのにあそこまで見下そうとするのか?


・・バレちゃうからですよ。


いいすぎましたかね(笑)
でもそう感じちゃいます。

サブミッションは柔術から伝わったと知って
やっと何か理由がわかったような気がします。

柔術に負けまくり、
それでもあいつらは弱すぎると言う・・。

元プロレスファンとしては
なにか虚しく感じちゃいます。

でも歴史が分かってきてスッキリしました^^!
これからもよろしくおねがいしますね。

あ、今回の記事内容のコメントよりも多く書いちゃいました。
すみません・・(汗)


これからも記事を楽しみにしてます!!


投稿: 無敗伝説 | 2010年3月 1日 (月) 23時37分

格闘技とは全く無関係のスレッドですが
無敗伝説氏のコメントが秀逸でしたので横レスというわけではないのですが
私もこちら様のサイトの主張
キャッチアズキャッチキャンスタイルレスリング=フリースタイルレスリングである
という考えに同意です

というのも昔のレスリングの動画やら教則本やらを見ても
バックに廻られた方のキャッチアズキャッチキャンのレスラーの対処は

脇を締め顎を上げる

といったもの
これを柔術や首関節の有る競技 サブミッションアーツレスリングで行えば首を絞められるか
フェイスロックで首を極められます
ところが大抵の資料ではネルソンでひっくり返そうとするものばかり…

これから考えるにキャッチアズキャッチキャンに関節技や絞め技は元々存在せず
三宅多留次のような日本から来た関節技絞め技の知識と技術を持った柔術家たちが伝えたと見るのが正しいのでしょうね
何故ストラングルホールド(キャッチ言うところの絞め技の)やフェイスロックで行かずネルソンでひっくり返すのか?

レスリングにも関節を使った 崩し 投げ 抑え 等々たくさん有りますが
それらは全てフォールという最終目的の為のもの
日本の相撲のカンヌキと同じく関節を極めるのが目的ではなく相手を転がす為です

コンデコマの記述にも有るように

キャッチアズキャッチキャンの関節を利用した技は
関節技で破壊 絞め技で失神させる為のものではなく両肩をマットもしくは土俵に着けるのが目的だという趣旨のことが描かれています

前田「絞めは裸体だから抱き首 後ろ絞め 裸絞め(ネルソンで首関節を利用してひっくり返したりやヘッドロックでの投げや崩しのことでしょう) 胴絞め などだ 
逆は柔道程には術数はないがハンマロックと言って警官が乱暴者を

抑える

時よくやる腕を後ろに捻り上げるのや 
足の親指を捻じるの 足の甲を全体に捻じるのや(アンクルホールドでひっくり返す技)脚を逆に関節を極めるのもある(レスリングでの股裂きのことでしょう これもフォールに繋ぐ為の技 ちなみに柔術ではバナナスプリットという関節技に変化も出来ます)
けれども

目的

両肩を床に付ける為

の手だから単にそれ一つでは完全な技にはならぬ

しかし柔道家とっては侮りがたい敵だ」
と証言していますね

投稿: NダDサク | 2010年3月 2日 (火) 21時53分

関節技を駆使したレスラーが昔いたと言う話をよく聞きますが
それらもレスラーたちの証言によるものばかりで証拠となる資料が全く存在しない…
これら全てが

アングル(プロレスを盛り上げるための作り話)

なのかもしれないのです…
しかもアングルなどではないと実証する資料も存在しません

数少ない関節技を駆使出来るレスラーの古老もゴッチ ロビンソン ロイウッドといった二桁にも満たない少数の者たちに限定されているのみです
テーズ フッカー説(フッカー 関節技の達人)に関してもあくまでプロレス関係者の証言に頼るものだけです
テーズの高弟のマークフレミングが関節技の達人だという話も全く聞きません

これから察するに
かつて大昔のキャッチアズキャッチキャンスタイルレスリングは

高度な関節技を持ち

アメリカとイギリスで多くのレスラーたちの間で頻繁に行われたというのがとんでもない御伽話だというのがよくわかります

そもそもキャッチアズキャッチキャンスタイルレスリングの草分け時代が知識階級ではなく解剖学の知識の無い肉体労働階級の 

炭鉱夫

の間で頻繁に行われていたとのことですから
彼ら
日本の武士のような戦闘のプロでも無い炭鉱夫たちが高度な関節技を
日本から柔術家が来る前から知っていたというのも無理が有ります

しかし日本のようなプオタの国ならいざ知らず海外 欧米でもこのような与太がまかり通ったのは何故か?

リングサイドというプロレス歴史本を見ればわかりますが
古代ローマをレスリングの祖として詳細に描いてはいても
古代ローマりよりも遥かに古いであろうアジア大陸のレスリングに関してはあまり触れられてはいません…

リングサイトだけでなく欧米の多くのレスリング書でも古代ローマのレスリングについては大きく描いても
それよりも遥かに古い古代アジアのレスリングである 古代インドの相撲や古代中国の相撲 古代エジプトのレスリングなどについては触れたくないのか記述している書を見かけません…

要は自分たち欧米人がレスリングの先駆者であり考案者であるということ
世界で最初にレスリングを始めたのがアジア人たちだという認識をするのが相当嫌なのでしょう…
確かに近代のレスリング グレコはフランス人 フリー(キャッチ)はイギリス人が始めたものですが現代のレスリングの勢力図を見れば東アジア勢がヨーロッパ アメリカ勢を圧倒しているのがよくわかります
要するにレスリングでの年季が古代文明の時代から存在する中東やユーラシアなどのアジアと
実は古代ローマのレスリングとは歴史的に全く繋がりを持たないグレコやフリーを近代になってから始めた欧米とでは年季が違うという証拠
なのだといえばかなり乱暴でしょうか?

それと同じで関節技も自分たち 欧米人は元から知っていた
自分たちよりも劣った文明のアジア人から教わったものではないという
あまり表には出さない白人至上主義の思想がこの手の迷信を普及させたのではないでしょうか
元々は古武道によくあるニセの系譜をレスラーたち自身が吹聴したのが始まりで
それらが現代でもレスリングの正確な歴史認識を誤まった方向に向かわせてしまい
正しいレスリングの歴史そのものの普及を遅らせているのでしょう

投稿: NダDサク | 2010年3月 2日 (火) 22時57分

すいません
バナナスプリットbanana split
ですが柔術の関節技だけでなくレスリングの股裂きも同じ名前とのことです

投稿: NダDサク | 2010年3月 2日 (火) 23時19分

何度も連レスすみません
cross ankle アマチュアレスリングでのアンクルホールドは
相手の足の甲全体を捻じるというよりは
相手の足を交差させて自分の腕を相手の足首に引っ掛け自分の身体を回転して相手をひっくり返す技ですので
前田光世の言う

足の甲全体を捻じる

という表現にはやっぱり当たらないでしょうね…
http://www.youtube.com/watch?v=FT9Q_zFKYn4

投稿: NダDサク | 2010年3月 3日 (水) 00時42分

すいません
レスリングの勢力図も
誤ってしまいました
正しくは東アジアではなく
ロシアを中心とする中央アジア トルコを中心とする西アジアですね

投稿: NダDサク | 2010年3月 3日 (水) 01時05分

プロレス側には確かに「温故知新」の態度が足りないようですね。その辺の所をまた書きたいと思います。技術的なことは私にはよく分からぬ所もあるので、教えていただけるとありがたい。

投稿: 三十郎 | 2010年3月 3日 (水) 13時49分

Dサクさんなどは、私の今までの記事を丁寧に読んでくださっているようです。分かる人には分かるのだ。ありがたい。しかし「柔道か柔術か」という題でかなり散漫なことを書いたので、そのうちに整理したい。プロレス記事のいい加減な所を指摘したい。那嵯涼介氏の記事は「労作」ですが、正確とは言えない。

投稿: 三十郎 | 2010年3月 6日 (土) 00時52分

早川書房から「日本人レスラーの海岸進出」の本が1月末敢行予定だけれど、まだ未完です。楽しみです。

投稿: 三十郎 | 2010年3月 6日 (土) 00時55分

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