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2010年5月26日 (水)

ワトソンの資格(3)

  ワトソンの資格、医学博士、元陸軍軍医補、開業医を一つ一つ検討してみよう。
 ワトソンは

 1878年にロンドン大学の医学博士号を取った。
In the year 1878 I took my degree of Doctor of Medicine of the University of London…

 と『緋色の研究』の冒頭にはっきりと書いている。
 ところが、1878年時点ではワトソンは本当は医学博士(M.D.)ではなく、医学士(M.B.すなわちBachelor of Medicine)の資格しかなかったという説がシャーロキアンの間に根強くあるという。
 水野雅士氏がまとめたものを見せてもらおう。
 http://www5.ocn.ne.jp/~shworld/18_endless_adventure/2/watson_3.html

 なかなかむつかしいところがあるようだ。しかし、

(1)ワトソン自身がmy degree of Doctor of Medicineと書いていることは無視できない。チャリングクロスのコックス銀行の地下室にあるブリキの文書箱にJohn H. Watson, M.D.とペンキで名前を記してあるとも書いている。ワトソンはときどき不正確なことを書くので有名だが、博士か学士かは大きな違いだ。書き間違えるだろうか?
(2)ワトソンはほかの医師についても博士号の有無を正確に書き留めている。『バスカヴィル家の犬』では、ジェイムズ・モーティマーという医師が事件の依頼者として現れる。ところがホームズが「ドクター・モーティマー」と呼びかけると彼は

"Mister, sir, Mister -- a humble M.R.C.S."
「ドクターではありません。私は王立外科医学校免状を持っておるに過ぎません」
 と答えている。

 ワトソンと同時代に活躍した医師、アーサー・コナン・ドイル(1859-1930)の場合はどうだったか。

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