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2010年11月 3日 (水)

右四つ

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 カンバーランド・ウェストモーランド・レスリング。1900年8月の試合。左が51歳でチャンピオンになったジョージ・ステッドマン。右四つに組んで相手の背中で両手をクラッチした体勢から始める。相手を倒せば勝ち。

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 キャッチ・アズ・キャッチ・キャンはランカシャーの中部と南部で、イングランド全体で中世からひろく行われた着衣(ジャケット)レスリングから発達したものと思われる。
 ランカシャーのレスリングを表したもの最古のものは、Halsall教会の特免室(ミゼリコルド)にある浮き彫りで、15世紀にさかのぼる。二人の男はいずれもパンツと腰の周りにベルトを締めている。互いに右四つに組んで、右手で相手のベルト、左手で相手の(パンツの)左腿のあたりを掴んでいる。シンクレア氏は『ウィガンの歴史』で、1570年ごろにはレスリングの際に特別のきついジャージーかジャケットを着ることになっていたが、「下層階級はそういうものをあつらえる余裕がなく、ふつうはパンツだけはいて裸でレスリングした」と書いている。(フリースタイル・レスリングの歴史http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-d1c0.html参照。)
◇ランカシャーのレスリングは昔はまわしを締めて右四つに組んだ体勢で戦っていたが、貧乏人はパンツだけの裸で戦ったから、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンのような「組み手争いあり」の形になった――ということらしい。

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 朝鮮併合前のシルム。右四つに組んでいるがまわしは締めていない。右の選手は左手で相手の右手を小手に巻いているようだ。

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 現代韓国のシルム。右四つ組み。右下手を取り左手では相手の腿に巻いた帯を取るという組み手は15世紀のランカシャー・レスリングの組み手とそっくりだ。

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