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2010年12月11日 (土)

キャッチ・アズ・キャッチ・キャンの迷妄(1)

 キャッチ・アズ・キャッチ・キャンについてデタラメを並べ立てるのは日本のプロレスファンだけではないことが分かった。
 たとえばModern Catch As Catch Can: Written By Kris Iatskevich というサイトがある。
http://damagecontrolmma.com/modern-catch-as-catch-can-written-by-kris-iatskevich/

 ここに書いてあるのは、ビル・ロビンソンやカール・ゴッチ、ビリー・ライリーのスネークピットというおなじみの話である。キャッチ・アズ・キャッチ・キャンの衣鉢を継ぐ桜庭和志選手も紹介されている。
 日本の場合と同じで、何年何月何日に誰対誰のどういう試合があったか、という具体的なデータが一切ないのが特徴だ。

 キャッチ・アズ・キャッチ・キャン=フリースタイルであることは、私が前々から繰り返している。
 最近では、谷幸雄、レスリングをする(1)(2)で、谷幸雄(1880―1950)がライト級チャンピオンのジム・メラーと「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン」スタイルで戦った試合の記事を紹介した。1904年4月18日に行われた試合で谷幸雄は2フォール対1フォールで勝ったので、この試合はどう見ても現在のフリースタイルとほとんど同じルールである。主な違いは時間制限がなく、どちらかが先に2フォールを取るまで終わりにならなかったことだ。http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/2-519a.html
 もしキャッチ・アズ・キャッチ・キャンがサブミッションによる決着を含むレスリングであるというなら、具体的な試合のデータを一つでもよいから出してみてください、と私は那嵯涼介氏に言ったのだった。まだ待ってますよ、那嵯さん。
 キャッチ・アズ・キャッチ・キャン=フリースタイルであることは、本ブログでもあちこちに書いているが、フリースタイル・レスリングの歴史http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-d1c0.html
 を見れば一目瞭然に分かるはずだ。
 谷幸雄はジム・メラー以外のキャッチレスラーとは柔術で戦って楽勝したのだ。ハッケンシュミットでさえ、谷と「柔術着着用、サブミッションあり」の試合をするのは避けたのだ。
 
 この英語サイトがデタラメであることは木村政彦について書いてあることだけでも分かる。
 
Another judoka, Masahiko Kimura, also learned Catch as Catch Can while working as a professional wrestler. Kimura would go on to defeat Helio Gracie with a staple hold of CACC the Double Wrist Lock aka ‘’The Kimura’’.
 
もう一人の柔道家木村政彦もプロレスラーとして働いている間にキャッチ・アズ・キャッチ・キャンを覚えた。木村はその後、CACCの定番であるダブルリストロック(別名「キムラ」)でエリオ・グレイシーを破るまでになった。

20080418_139208

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