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2011年1月 5日 (水)

スネークピットについて(1)

 ウィキペディアの「ビリー・ライレージム」を見てみよう。

ビリー・ライレージム(英: Billy Riley Gym)は、イギリス・ランカシャー地方のウィガンにかつて実在し、幾多の名レスラーを輩出したランカシャースタイルレスリングのジム。
通称 Snake pit(蛇の穴)。

Riley

ビリー・ライレージムは、1950年代初頭にビリー・ライレーが創立した。当時のウイガンは炭鉱の町として栄え、ランカシャーレスリング(通称キャッチ・アズ・キャッチ・キャン、シュートレスリング)の盛んな土地柄で、力自慢の炭鉱夫達はランカシャーレスリングで「ストリートファイト賞金マッチ」に出場し猛者として名が知れていたビリー・ライレーにこぞって挑戦した。
ビリー・ライレーは、そんな大柄で腕自慢の挑戦者達を次々と打ち負かし大金を手にし、母親に家をプレゼントしたうえジムまで建ててしまったという。息子のアーニー・ライレー、ジャック・デンプシー、ジョン・ウォリー、ジョー・ロビンソン(ビリー・ジョイスの兄)などが練習し、全盛期には狭いジムながら30人程のレスラー達が激しいトレーニングを積んでいた。
1951年頃、カール・ゴッチが入門し、以後3年間程トレーニングを積む。ゴッチは最初のスパーリングで師範代ビリー・ジョイスにわずか1分程でサブミッションを極められてしまったことから、入門を決意したという。
ビリー・ライレージムの出身者は「シュート・レスリング」を習得した者として知られ、倒されてもSnake(蛇)のようにしつこく攻撃をかけ続けるファイトスタイルで、また当時のウイガンには、いたる所にPit(炭鉱の穴)があった事から「Snake pit」として恐れられるようになった。しかし、次第にトレーニング・マシンを使ったトレーニングジムが主流となり、またフリースタイル・レスリングのルールが整備されサブミッションが禁止されていった事により、伝統的で危険なトレーニングのビリー・ライレージムはレスラー達に敬遠されるようになり徐々に衰退した。
そして1977年に創設者のビリー・ライレーが死去するとジムはさらに衰退した。しかし、1989年、ヨークシャー・テレビジョンがドキュメンタリー番組「FIRST TUESDAY: The WIGAN HOLD」を放映すると、これがきっかけとなりイギリススポーツ評議会がランカシャーレスリングへの支援を表明。1990年、火災によりビリーライレージムは焼失してしまうが、以後ライレー・ジムの出身者であるロイ・ウッドが当地にアスプル・オリンピック・レスリング・クラブを設立し、後進の指導に当たっている。(以下略)

・アスプル・オリンピック・レスリング・クラブについてはhttp://darrenwoodwigan.co.uk/aowc/page5.html

・Rileyの教科書的な発音はライリーである。ビル・ロビンソンやロイ・ウッドなどはライレーと発音したのかも知れない。

 しかしビリー・ライリーの没年は1977年であるとして生まれたのが何年かも分からないのか?
 スネークピット・ジムの設立年が「1950年代初頭」と曖昧なのはどういうことか? 
 小泉軍治がロンドン武道会を設立したのは1918年1月26日と日付まで分かっている。http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/1-f616.html
「講道館は明治10年代に設立された」「ボクシングのクインズベリー・ルールは1860年代に制定された」「北辰一刀流は幕末にできた」などという記述が通用するだろうか?
 
「フリースタイル・レスリングのルールが整備されサブミッションが禁止されていった事により……」というのは何年ごろのことか? 英国では1908年にロンドン五輪とプロレスの「世界チャンピオン決定戦」が開かれた。つまりプロとアマチュアが同じ「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン=フリースタイル」のレスリングをしていた。これは「サブミッションなし」だった。http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/67-00fd.html
http://sanjuro.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/68-10b1.html
 
 この執筆者は歴史の書き方を知らない。プロレスには温故知新ということがないのか?
 英語版ウィキペディアならいくらかマシだろうか?

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