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2011年1月12日 (水)

スネークピットについて(5)

 英国のプロレス関係者は歴史に関心がないようだ。ウィガンにアスプル・オリンピック・レスリング・クラブを設立したロイ・ウッド氏が同クラブの「歴史」を書いている。http://darrenwoodwigan.co.uk/aowc/page5.html
 ところがこれがまことにお粗末で、歴史の名に値しない。何年に何があったか、年号が一切書いてない。大先輩のビリー・ライリーが何年に生まれ何年にレスリングを始めたかなど、事跡を書き残しておくのが後継者の義務ではないか。ウィガンのレスリングは最近のプロレスと違って「本物のレスリングREAL WRESTLING」だったとロイ・ウッド氏は言う。それなら本物のレスリングがどのように発達してきたか探求しようと思わないのか。しかし、これは日本人の発想なのだろう。
 歴史については日本人が真面目に考えた。Gスピリッツに那嵯氏が書いた記事を読めば1950年代初頭のプロレス全英ライト級チャンピオンの名前まで分かるのだから大したものだ。
 ライターだけではない。日本ではプロレスラー自身が歴史を考えている。

Fuji97

 藤波辰巳選手は1997年にランカシャーで「温故知新」のプロレス・トーナメントを開催した。(上の写真のあったロイ・ウッド氏のサイトは消滅。ウッド氏は「私は何度もニュージャパンプロレスに教えに行った。ミスタ・フジナミは素晴らしい云々」と取り留めのない文章を書いていただけなので詳細は不明)
 藤波選手は2005年にはアメリカの有名なアマチュア・レスラー、ダン・ゲーブル(1972年ミュンヘン五輪金メダリスト)と協力して、CATCH: THE HOLD NOT TAKENという60分のドキュメンタリー・フィルムを製作した。http://en.wikipedia.org/wiki/Catch:_The_Hold_Not_Taken
 これは「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン=最強のレスリング」説にもとづいたプロレス伝説の映像化であるらしい。アマゾンで調べてみたがDVDは出ていないようだ。Amazon.uk.にもない。那嵯氏といい藤波選手といい日本人は偉いものだ。ただ言語の壁があるのが……Dynamic_resize

 

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コメント

偶然ですが、下のアドレスに
一次資料的なものを含む頁を見つけました。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~wwd/PW100821/
キャッチは、グレコに対する言葉ではなく、カンバーランドに対する言葉かもしれない等
管理人殿の説に通じる一節もあります。

投稿: かつて通り過ぎた者 | 2011年1月13日 (木) 14時22分

ありがとうございます。早速見ました。ちゃんと資料を集めている人がいるのですね。

投稿: 三十郎 | 2011年1月13日 (木) 17時11分

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