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2011年2月14日 (月)

投書について(1)

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サンデータイムズ紙1957年1月13日号の投書欄より

(原文)
Sir,――A recent letter from Mr. Adrian Conan Doyle has been brought to my attention. In this letter, Mr. Doyle, having read Mr. Cyril Connolly's review of my book …………(以下原文略)

(和訳)
 拝啓、編集長殿。最近エイドリアン・コナン・ドイル氏の投書が掲載されたことを知りました。この投書でドイル氏は、拙著"The Fabulous Originals"に対するシリル・コナリー氏の書評を読んで、同書の中の一章に反対しておられます。この章で、私はエディンバラのジョゼフ・ベル博士という異才がシャーロック・ホームズの原型だと述べました。
 これに対してドイル氏はご自分のお父上こそシャーロック・ホームズのモデルである、ベル博士が原型だというのは「御伽噺」であると主張されています。
 ドイル氏の親孝行には感服しますが、孝行も度を越せば議論の客観性を損ないます。ここで私は自分の主張をごく簡単にまとめておきます。
1. ベル博士側の最重要証人としては、シャーロック・ホームズの創造者自身を挙げることができる。サー・アーサー・コナン・ドイルは1892年5月7日付けのベル博士宛の手紙で自分の着想の源を率直に認めている。ホームズの創造は恩師の教えによるところが多く、特に観察と推論のお手本を見せてもらったおかげだと言う。
2. ドイルと同じようにエディンバラ王立病院でベル博士の下で学びシャーロック・ホームズの創造に果たした博士の役割を知る人たちとの文通や面談を通じて、私は何年も前からサー・アーサーが認めたことを確認している。
 ロバート・ルイス・スティーブンソンでさえ、1893年にはじめて「独創的できわめて興味深い」シャーロック・ホームズを読み、サモアから寄越したサー・アーサー宛ての手紙でこう尋ねている。「ひとつだけ気になることがあります。これは私の旧友のジョー・ベルのことを書いたものでしょうか?」

 アーヴィング・ウォレス拝
 ロサンジェルスにて

 英国の新聞では投書は「編集長への手紙 Letter to the editor」という。英国ではエイドリアン・コナン・ドイルやアーヴィング・ウォレスよりはるかに有名な作家でもよく新聞や雑誌に投書する。

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