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2011年2月18日 (金)

投書について(2)

拝啓、編集長殿。最近貴紙読書欄に拙著『暗夜行路』の書評が載りましたが、そのなかで書評子は時任謙作について………と書いておられます。しかしこれは間違いであり極めて不愉快云々………
敬具  志賀直哉
 
 というような投書は、もちろんなかった。
 ところが英国ではグレアム・グリーンもコナン・ドイルもバーナード・ショーも、新聞を読んでいて記事(投書を含む)について言いたいことがあれば編集長宛に手紙を書くので、有名人が投書をするのはふつうのことである。

 グリーンの本の翻訳の題名はちょっとずれているが、直訳で『敬具:新聞への投書』では困るからわざと『投書狂』としたので、彼が特にマニアだったわけではない。コナン・ドイルやバートランド・ラッセルの投書も、本にまとめたものが残っている。
 日本でも現在の投書欄は廃止して英国式の「編集長への手紙」欄を作るべきだ。同姓同名は区別できるようにする必要がある。村上春樹(小説)、村上春樹(平将門研究)、江川卓(野球)、江川卓(ロシア文学)などとすればよい。もちろん有名人でなくてよいので、小林秀雄(大工)の投書も載る。

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