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2011年10月14日 (金)

イギリスの予備校(1)

 予備校の話は、「モリアーティ元教授の職業」(『シャーロック・ホームズの愉しみ方』に収録)で読んだ? まだ付け足しがあるのです。

  My house is lonely. I, my old housekeeper, and my bees have the estate all to ourselves. Half a mile off, however, is Harold Stackhurst's well-known coaching establishment, The Gables,quite a large place, which contains some score of young fellows preparing for various professions, with a staff of several masters. Stackhurst himself was a well-known rowing Blue in his day,and an excellent all-round scholar.

 我が家はぽつんと一軒家である。私、年とった家政婦、それに私の蜜蜂どもがこの地所を占領している。もっとも半マイルほど向こうにはハロルド・スタックハーストがやっている有名な学校「ザ・ゲイブルズ」がある。かなり大きい施設で、いろいろな知的職業をめざして勉強している何十人かの青年が、数人の教師と一緒に寝起きしている。スタックハースト自身も若い頃は大学代表(ブルー)にまでなった有名なボート選手で、学業も何でもござれの優等生だった人であった。
(ライオンのたてがみ、高山宏訳)

 coaching establishmentを高山氏は「学校」と訳しておられる。これは別に間違いではない。しかし原文にはschoolと書いてあるのではないから、特殊な学校なのである。
 普通の学校で青年が教師と一緒に寝起きしているのならばパブリックスクールである。

イングランドおよびウェールズのパブリックスクールは、イギリスのジェントルマン階層の子弟を養成するものとして、深くイギリスの社会の中に浸透している。大部分は寄宿制であり、一流大学進学を前提とする裕福な階層の子ども達が、厳格な規律の下に集団生活を送っている。自由と規律、公正なスポーツマンシップと互いの尊重など、イギリスの教養ある人士の基本となるものを身に着ける為の学校であるとされる。(ウィキペディア)

 有名なパブリックスクールとしては、ハロウ校、イートン校、ラグビー校などがある。ウィンストン・チャーチルの学んだハロウ校は

ハロウ校(Harrow School)は英国の伝統的な全寮制パブリックスクール(男子校)。ロンドン中心から北北西のハロウ・オン・ザ・ヒルという緩やかな丘の上に位置する。1572年エリザベス1世の勅命を受け、農業で財をなしたジョン・ライオンが地元の男子の教育のために同校を創立した。卒業生はオックスフォード大学、ケンブリッジ大学などに進学する。現在13歳から18歳まで、日本の中学・高校にあたる5学年800名ほどの生徒が11の寄宿舎で暮らしており、年間の授業料は£23,625。
緑溢れた広大な敷地内には、校舎や学寮(ボーディングハウス)以外に、農場、湖、さらにスポーツの盛んな同校らしく、ラグビー、サッカー、クリケット、テニスなどの競技場、9ホールのゴルフコースがある。カリキュラムには軍事訓練もあり。(ウィキペディア)

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 ハロルド・スタックハーストがやっている有名な学校「ザ・ゲイブルズ」は、パブリックスクールとどう違うか?

(1)規模が違う(小規模のパブリックスクールもあるかも知れぬが)。
(2)勉強の目的が違う。(ザ・ゲイブルズでは「いろいろな知的職業をめざして勉強」するが、パブリックスクールは違う。)
(3)コーチング・エスタブリッシュメントという呼び方が違う。
(続く)

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