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2011年10月 8日 (土)

シャーロック・ホームズと100人の賢者(2)

 水野氏によると、劇団四季の『キャッツ』の原作であるMacavity: The Mystery Catについては、植田弘隆『シャーロック・ホームズ悠々学々』(透土社)に出ているそうだ。この本のことも知らなかった。
 The Final Problemというサイトhttp://www.kcat.zaq.ne.jp/sno/cue/holmes/03.html
 によると、「EQに長きにわたって連載されていた、シャーロキアーナの集大成的な本です」というのだけれど、知らなかった。古書の「スーパー源氏」http://search.newgenji.co.jp/sgenji/L3/?10167213/ に『シャーロック・ホームズ遊々学々 シャーロキアンの悦楽記』と題名の漢字が間違ったのが出ている。平成13年(2001年)刊だから、水野氏の本より古い。945円で入手できるのだが、そこまで手を伸ばすのは面倒だ。(『ホームズ翻訳への道』の行き届いた注を見ると、谷沢永一のいわゆる「書誌学の才能」という言葉の意味が分かる。)
 エリオットの猫詩集もたしか1970年代末に読んだはずである。『シャーロック・ホームズの愉しみ方』の巻末の参考文献は、中西裕氏の本などとちがっていい加減なものである。友人に原稿を見てもらったら「参考文献をずらりと並べておくとかっこいいぜ」と言うので手元にあるホームズ本を並べたのである。Old Possum's Book of Practical Catsも本当はエリオットの出版社であるFaber社の版で読んだはずだ。ところがその本が見つからなくて面倒だとアマゾンを見て適当に書いておいたのだからひどい。
  あの詩集はたしか
 The naming of cats is a difficult matter.
 で始まるのだった。「なるほど、それで『名前は未だ無い』なのだな」と思って読み進んで行くと、何番目だったかにMacavityという悪い猫の詩が出て来て

Macavity's a ginger cat, he's very tall and thin;
You would know him if you saw him, for his eyes are sunken in.
His brow is deeply lined with thought, his head is highly domed;
His coat is dusty from neglect, his whiskers are uncombed.
He sways his head from side to side, with movements like a snake;
And when you think he's half asleep, he's always wide awake.

 モリアーティ教授を借りていることはすぐに分かった。初めて読んだときには、まだミュージカルの『キャッツ』はなかったはずだ。これも私が気づくくらいだから、ゴマンといるエリオット研究者が論文くらいは書いているはずだ。どなたか書誌学の素養のある人が調べてください。
「シャーロック・ホームズ短篇全集の書評」は、中公版全集にないのだから、if I am not miskaken, 本邦初訳のはずである。
 いや、それより、百人目の賢者を挙げるつもりだった。

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