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2011年11月23日 (水)

額の発達、フランス語版

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'You have less frontal development than I should have expected,' said he at last. 'It is a dangerous habit to finger loaded firearms in the pocket of one's dressing-gown.'

Vous avez le front moins développé qu je ne l'aurai cru, dit-il enfin. C'est une habitude dangereuse que de manipuler des armes à feu dans la poche de sa robe de chambre.

(2巻、p.273)

http://www.amazon.com/aventures-Sherlock-Holmes-Coffret-volumes/dp/0320078744/ref=sr_1_7?ie=UTF8&qid=1321878750&sr=8-7


「あなたは思いがけず少なく発達した額(front)を持っている」と彼がとうとう言った。「火器を部屋着のポケットの中で操作するのは危険な習慣だ」

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コメント

この場合の「front」は、日本語に訳せば「おつむ」でしょうね。

投稿: Editeur | 2011年11月30日 (水) 16時22分

そうすると延原謙訳に近い意味になるわけですか。
フランス語はあまりよく知らないのですが、frontを「頭のはたらき/内容」というような意味に使いますかね?
frontは(1)額(2)頭(頭部)(3)建物の正面(4)戦線 という意味だとクラウン仏和にある。
頭がいいか悪いかは esprit, tete, intelligenceなどを使うのでは?

投稿: 三十郎 | 2011年11月30日 (水) 17時13分

ええと、先の書き込みは、フランス語読みのとっさの反応でして、書いてから下までスクロールしていって、あらら、となったのですが、しかし、やはりそういうことだろうと思います。ここでの「front」は、部位というよりは、顔つき、様子、態度といった広い意味です。よく使う熟語表現に「avoir le front de 不定詞」大胆にも~する、というものがあります。ですから、それだけだと「おつむ」でもぴったりしないようですが、「developpe」という過去分詞的形容詞は、ここでは明らかに、知能の発達に関わっています。全体として皮肉が効いていて、かなり際どい言い方です。あと「思いがけず」は、それこそ誤訳。正しくは「思ったほどには知能が発達してないんですね」です(このフランス語を解釈する限り)。

投稿: Editeur | 2011年12月 1日 (木) 02時46分

当方はフランス語読みではなくて、久しく読んでいないので復習のためにホームズの仏英対訳版を買ってみたのです。
しかし、「思いがけず」というのは別に誤訳ではないでしょう。日本語として「思ったより」と同じ意味です。
私の解釈では仏訳者はfrontal developmentを機械的に直訳したのだと思います。army coachをcoach=tutorと考えてからtuteur dans'armeeとしてしまったのと同じ。

◎avoir le front de+不定詞 大胆にも〔厚かましくも〕_する. Elle a eu le front de lui resister. 彼女は大胆にも彼(女)に逆らった.
というのは「態度、図々しさ、厚顔」であって「おつむ(→頭がよいか悪いか)」とは関係ないのでは?
developper(アクサン記号抜きで失礼)という仏語に、英語のdevelopのように「隆起する」と訳せる意味があるかどうか? 英和辞典で「隆起」の訳語を宛てているものはないけれど、英語ではそう訳せる場合が明らかにある。フランス語でも同じなのではないか? 仮にフランス語ではニュアンスが違ったとしても、仏訳者は頓着せずに直訳したのではないか?
まあ、私の場合はこれからフランス語は再勉強するわけですが。

投稿: 三十郎 | 2011年12月 1日 (木) 06時36分

「仏訳者は機械的に直訳」多分そうなのでしょう。くどいようですが、この一文は実に嫌らしい、しかしフランス語人にとってはツボにはまった言い方なのです。developperに「隆起する」の意味があるかどうか、微妙ですねぇ。ないとは言い切れませんが。
ただ「おでこが張っている」くらいのことなら、Il a le front large(彼の額は広い)などといいます。いずれにせよ、frontとfrontalでは大違いですね。生半可な理解での投稿、失礼しました。

投稿: Editeur | 2011年12月 1日 (木) 13時52分

日本語の「思ったより」は予断があること前提なのに対して、「思いがけず」はまったく予期していない=予断がない、という意味あいが強いようですね。
フランス語はサッパリ解りませんので、仏日訳としてはきっと「思いがけず」で正しいのだろうなと思うばかりですが、英語の expect は少なくとも「思いがけず」ではないようですね。

投稿: たろう | 2011年12月 2日 (金) 23時53分

失礼しました、正確さを欠く文章でした、
expect「を含む、英語の原文のほうは」とでも補足させてください。

投稿: たろう | 2011年12月 3日 (土) 02時10分

「思ったより」の方が正確かも知れない。ただ、僕はこの辺はそう厳密にやることもないと思うのです。「思いがけず」でも、たとえば「彼に会うとは思いもかけなかった」なら「会うか会わないか、つまりゼロかすべてか」について「予期なし」ですが、ここでは発達していることは予期していて、その「程度」について「思いがけず」ですから。
正確ということをやかましく言えば、than I should have expected.となっているのは何故か?
than I expected.とどう違うか? これは論じることができるのだけれども、日本語では訳しきれないしウルサイので省略してあるのです。

投稿: 三十郎 | 2011年12月 3日 (土) 07時23分

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