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2011年11月18日 (金)

Frontal development追補

 Frontal developmentは「前頭葉の発達」ではないことはよろしいですか。frontal developmentとfrontal lobe developmentは違うので、後者が「前頭葉の発達」である。

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 前頭葉がどうこうと言うのは「頭蓋骨の形」の問題ではなくて、中の脳みその話だ。ワトソンやコナン・ドイルなら、学生時代に解剖の授業で頭蓋骨から脳みそを取り出して観察したことがあるはずで、前頭葉frontal lobeという言葉も知っていただろう。
 モリアーティ教授は数学が専門なので二項定理などは詳しかったが、前頭葉のことまでは知らなかっただろう。frontal developmentという珍しい英語を使って、「頭蓋骨の前の方の隆起」のことを言ったのだ。
 たとえば
 What Is Involved in Frontal Lobe Development? というサイト
 http://www.wisegeek.com/what-is-involved-in-frontal-lobe-development.htm

 上記サイトでは"frontal development"が一度だけ出てくるが、明らかに「前頭部の発達」であって、「前頭葉の発達frontal lobe development」とは区別されている。前頭葉の発達には「ミエリン化による前頭の細胞間の効率的結合」が関連するのだそうで、単なる頭の大きさの問題ではない。

 そのほかに、frontal developmentは
「(寒冷・温暖)前線の発達」「(前部の発達→)大きなおっぱい」
などの意味になることがある。

ウィキペディア「前頭葉」から。

「前頭葉の障害は様々な現象を引き起こす。精神的柔軟性や自発性の低下。しかし、IQ の低下は起きない。」

ウィキペディア「前頭前皮質」から

「前頭前皮質の機能に関する影響力の大きい臨床例としてフィネアス・ゲージのものがある。彼の人格は1848年の事故により、片側、もしくは両側の前頭葉が破壊されたことによって一変してしまった。ゲージは正常な記憶、言語、運動能力を保っているが、彼の人格は大きく変化してしまったと一般的に報告されている。彼は以前には見られなかったような怒りっぽく、気分屋で、短気な性格になり、彼の友人はすっかり変わってしまった彼を"もはやゲージではない。"と述べた。彼は以前には優秀な労働者であったが、事故の後には始めた複数の作業を遂行することが不可能になってしまった。」

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 19世紀後半には、前頭葉などを含めた脳の研究がある程度進んでいた。上の写真のフィネアス・ゲージは、1848年に炭鉱の事故で左手に持っている鉄の棒が頭に突き刺さって前頭葉が破壊された。知能は変わらなかったが、人格が劣化した。
 しかし、まだ「骨相学」も残っていた。
 前頭葉については今でもまだ分からないことがあるくらいだ。百年以上前ならば、脳病院の医者が患者に話すのでなければ「君の前頭葉はかくかくしかじかで」なんてことは言わなかったはずだ。

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