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2012年10月 5日 (金)

上から目線?

「上から目線」という言葉がある。これを言えば相手を批判したことになると思っているやつがいるのは不思議だ。
 たとえば小谷野敦氏とネットイナゴでは、小谷野氏の方がはるかに上にいることは明らかで、小谷野氏側から見れば「上から目線」になるのは当然のことではないか。相撲取りに対して、「お前は体重が130キロあるだろう。デブ」というようなものだ。

 
  小谷野批判をしたければ、「もてないなんてウソをついてはいけない」とか「煙草は有害だから禁止すべきだ」などと言わなければならないはずだ。(もてないというウソはついていないそうだけれど(ご本人によるコメントあり。失礼しました、小谷野さん)、ともかく小谷野氏の属性に対してではなく、論旨にケチをつけなくては駄目だ。「遊女が聖なるものであることを知らないのか」などと言い募る手もある。)

『上から目線の構造』という本が出ているらしい。買うほどの値打ちがあるとは思えないが、アマゾンを見ると、読者レビューが29件もついている。
 そのうちの一つRyuという人の評。

「うちの部長も成長したよね」などの言動に代表されるように自分の立場や実績などを考慮せず自分より一段見下す行動を「上から目線」といいますが、この頃この「上から目線」が非常に増えてきているようです。
 わたしのまわりでも「上から目線」発言が多く、いったいその自信はどこからくるのか?とよく腹を立てています。

「上から目線」という言葉はこう言うふうに使われているのか。知らなかった。「低い者がまるで自分の方が上みたいな発言をする」のが上から目線であったのか。これは単なる勘違い、単なるバカではないか。「上から目線」などという言葉を使うのが間違っているのだ。何が「構造」だ。こんな本を書くやつがいて、熱心に読むやつがいるのが不思議だ。

 私は『シャーロック・ホームズの愉しみ方』をという本を書いたが、誤訳指摘が(本来の意味の)上から目線になるのは当然だ。自分が高校の先生になったつもりで、誤訳家諸氏を高校生くらいの扱いにしているのだ。私は、有象無象はともかく延原謙氏を尊敬している。お手本にしたいと思っている。全般的には延原氏の方が私より明らかに上だ。しかし、英語の読解に関する限り、S台予備校の生徒もしないような間違いをしているのだもの。困ったものだ。
 あるいは、英国陸軍の現役士官がモリアーティ先生に家庭教師になってもらって二項定理などを習っていると思っているなんて、アホか(と上から目線になる)。
 

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コメント

もてないという嘘などついていません。煙草がそんなに有害なら禁止にしたらどうか、と私は言っています。よく読みましょう。

投稿: 小谷野敦 | 2012年10月 5日 (金) 18時49分

ウソはついていないのですか。恐れ入りました。しかし批判としては「上から目線」より有効だと思うけれどなあ。煙草は旨いですね。禁止は困る。

投稿: 三十郎 | 2012年10月 5日 (金) 19時42分

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