« 下訳について(5) | トップページ | ウィキペディアを自分で書く »

2013年11月16日 (土)

下訳について(6)

 下訳者になりかけたことがある。
 ずっと昔、かなり有名な翻訳家のT氏がお茶の水で「翻訳夏期口座」というようなものを開いたのに、出席した。T氏はもう亡くなられたが、『戦後翻訳風雲録』にも登場している。
 T氏は私の父親に近い年齢だったが、半ズボンにTシャツという恰好だった。「いいなあ」と思った。
 1950年代のアメリカの短篇小説が教材で、受講者がそれぞれ訳文を提出した。私の訳文は正確だったから気に入られたようだ。あのとき「先生、弟子にして下さい」と言えばよかったのだ。下訳をやらせてもらって、そのうちに自分の名前で訳書が出せただろう。
 私は今世紀になってから訳書を出したが、今さら下訳もできないので、面白そうな本を見つけて一部訳したものを出版社に持ち込んだ。ホームズ(翻訳は一部で「著書」である)とドイルはまずまずだが、ガンディーは売れ残って迷惑を掛けた(面白いはずなのに。アマゾンではまだ入手可能です)。

|

« 下訳について(5) | トップページ | ウィキペディアを自分で書く »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21109/53952046

この記事へのトラックバック一覧です: 下訳について(6):

« 下訳について(5) | トップページ | ウィキペディアを自分で書く »